パブロ・ネルーダ

百の愛のソネット 夜



  夜

 七九番目のソネット

夜には おまえの心臓をおれの心臓と一つにしておくれ
眠りのなかから 暗闇を追いちらすために
ちょうど ふかい森のなかの 二つの太鼓が
濡れた木の葉の厚い壁を破って とどろくように

地上の葡萄の実とのきずなをたち切りながら
夜をよぎって旅ゆく 黒いすみのような眠りは
絶えず 影と冷たい石ころとをひきずってゆく
あのばかげた列車の きちょうめんさをもつ

恋びとよ 水の上ではばたく 白鳥の翼のように
おまえの胸のなかで脈うつ あのたくましい
きよらかな鼓動に おれをしばりつけておくれ

もしも空の星たちがたずねたら 答えられるように
おれたちの眠りには 暗闇に閉ざされた
たった一つの扉があり たった一つの鍵があるだけだと

 八〇番めのソネット

ながい 苦しい旅から おれはいま戻ってきた
ギターの上を飛びまわるおまえの手 おまえの声のところへ
火が そのくちづけで 秋をとぎらせるところへ
空のなかを 夜が ぐるぐる まわるところへ

そしておれは要求する すべての人たちに パンを
よい暮らしを 不幸な農民たちに 土地を
誰もおしとどめることのできぬ おれの血と歌で
だが 死ぬことなしには おまえの愛はあきらめられぬ

だから ギターの 水のうえの舟歌とともに
おまえの 静かな月のワルツを 弾いておくれ
おれの頭が 夢みながら ふかく傾きがるまで

おれが人生の あらゆる苦労をなめて編みあげた
この緑の四阿あずまやに おまえの手は生きて 飛びまわるのだ
ぐっすりと眠りこんだ旅びとの 夜をじっと見守りながら

 八一番めのソネット

さあ おれの眠りに おまえの眠りを重ねて眠るがいい
愛よ 苦しみよ 仕事よ いまは眠るべきときだ
夜は 眼にみえぬ車輪くるまのうえで 回っている
寄りそって眠るおまえは 琥珀こはくのように清らかだ

恋びとよ ほかの誰も おれの夢の中に眠りはしない
おれたちは一緒に 時の流れの上を 流れて行こう
くら闇を旅ゆく道連れは おまえのほか誰もいない
ただおまえだけ おれの麦藁菊よ 月よ 太陽よ

おまえの手は そのやさしい握りこぶしをひらき
もうこころよい名ごりは どこへともなく抜け落ちて
おまえの眼は 二つの灰色の翼のように 閉じている

おれたちが 時の流れに 身をゆだねている時
夜も 世界も 風も それぞれの運命をつむいでいる
おまえがいなければ おれはおまえの夢でしかない

 八二番めのソネット

愛する人よ さあ この夜のとびらを閉じて
ほの暗いあたりを旅ゆこう おまえの夢を閉じて
おまえの空もろとも おれの眼の中に入るがいい
広い河でのように おれの血の中で身を伸ばすがいい

さようなら さようなら むごい昼のひかりよ
おまえは少しずつ 過去という袋のなかに消えてゆく
さようなら 時計や オレンジのかがやきよ
ようこそ 影よ おおわが間歇的かんけつてきな友よ

この舟の上 波の上 死の上 新しい生の上
ひとつになって 眠りこみ またよみがえり
おれたち二人は 夜と血とを めあわせる

おれたちの誰が生き誰が死に 誰が眠り誰がめるのか
それはわからぬ ただおれにわかるのは おまえの心臓が
あけぼのの贈り物を おれの胸にとどけてくれること

 八三番めのソネット

夜 ぐっすりと眠りこんで 眼に見えない夜のおまえを
わが身のそば近くに感じるのは なんとしあわせなことか
そんな時に おれはすべての心配ごとをさばくのだ
ちょうど こんぐらかった網を ときほぐすように

おまえの心は もう遠く夢のなかへ 船出している
しかし くつろいだおまえの肉体からだは 息づきながら
無意識におれを探し おれの眠りを満たしてくれる
ちょうど 自分の影で 自分を倍にする木のように

だが 新しい生活が 明日あしたが もう立ち上がっているのだ
夜のなかで おれたちが のめりこんでいる
あの 存在と非存在の境も 消えうせたあたりに

何かが居残っていて この世の光りに近づいてくるのだ
それはまるで 自分が秘かにつくった作品に
烙印らくいんで署名をした あの影の刻印しるしのようだ

 八四番めのソネット

愛するひとよ またみんな昼のあみから消えうせた
仕事も 街も 火も あえぐ苦しみも さよならも
ま昼が 光りと大地で つくりだしていた
あのゆらぐ小麦を 夜の手にひき渡してやろう

きよらかなページのまんなかで 月がひとり
天の入江のほとりの円柱を じっと支えている
部屋には ここちよいくつろぎが ただよい
おまえの手は せわしげに 夜のしたくをする

おお 恋びとよ 夜よ おお ほの暗い夜空の
ほのかな天の川に とり巻かれた 円天井よ
夜空は 嵐の葡萄の実をもぎとっては呑みこみ

ついにおれたちも おんなじ一つの暗い空間となり
天の灰の落ちてくる 一個のコップとなり
ゆっくりと 脈うち流れる大河の 一滴となる

 八五番めのソネット

海から街の方へ 茫漠ぼうばくとした霧が流れてゆく
寒い朝 うずくまった牡牛の吐く息のように
そして長い水の舌が たまりたまって蔽うのだ
おれたちの生活に 天国を約束した この月を

せっかちな秋よ 風に鳴る茂みの 蜜色の光よ
おまえの旗が 村村のうえに はためくとき
陽気な女たちは歌いながら 川を解き放ち
馬たちは パタゴニヤの方に向かって いななく
夕暮れの昼顔が おまえの顔のうえにいあがり
愛に駆られて  音もなく 伸びてゆくのだ
馬の蹄鉄ひづめが ぱかぱかと鳴っている 中空まで

おまえの熱い夜の肉体の上に おれは身をかがめる
だがそこに おれの愛するおまえの乳房はなくて
		    
あるのは 霧の中に 群 青ウルトラマリン の血をまき散らした秋なのだ

 八六番めのソネット

おお 南十字星*よ 香りたかい燐のクローバよ
こよい 美しいおまえは 四つのくちづけで
くらやみとおれの帽子ソンブレロとを 同時に刺しつらぬいた
月は 寒空さむぞらの中へ出て行った まんまるくなって

そのとき おお 鏡のように澄みわたった空の
青い霜の ダイヤモンドよ おまえは現われた
わが恋びと わが愛人とともに そうして夜は
酒のきらめくおまえの四つの酒倉で いっぱいになった

おお 磨かれた清らかな魚の きらめく銀鱗よ
おお 緑の十字架よ 光放つ影のパセリよ
空の調和をまもるよう 運命づけられた蛍よ

さあ おれの中で休むがいい おまえもおれも眼を閉じよう
ほんのひととき 男の夜のなかで 眠るがいい
おまえの四つの星で おれの中を明るく照らしながら

 八七番めのソネット

海鳥が三羽 三つの光線ひかり 三つのはさみのように
寒空さむぞらを アントファガスタ*の方へんでいった
そのために 大気は わなわなと おののき
すべてのものが 破れた旗のように ふるえた

孤独よ 教えてくれ 絶えず生れてくるおまえの素性を
んでゆく つれない鳥たちの その道程みちのりを
そうして 蜜や 音楽や 海や 誕生などに
どうやら先んじてやってくる あの胸さわぎを

(空の清らかな群衆を 抱きしめようと
おやみなく 伸びてゆく 荘厳な花のような
一つの貞淑な顔が 孤独をささえているのだ)

海の 寒い翼たち 「群島」の寒い鳥たちは
チリ北西部の 砂漠の方へ 翔んで行った
そうして夜は 天のかんぬきをそっとおろした


 八八番めのソネット

また三月が 陽射しをしのばせて やってくる
はてしない魚たちが 空のなかへ滑ってゆき
茫漠とした霧が 音もなく 地上をかすめる
物たちは 一つまた一つ 沈黙へと落ちてゆく

この不安な変りやすい気候の中で 運よく
おまえは 海のいのちと 火のいのちとを 結びつける
冬の船の はげしく揺れる 灰色の動きと
愛がギターにしるす なごりのかたちとを

おお 恋びとよ 汽笛と泡とに濡れた薔薇よ
不眠のトンネルの中の血を 呼び覚ますため
眼に見えない階段を 踊りながら昇ってゆく火よ

波が 空が われとわが身を飲みほすため
海が おのれの富とライオンたちを 忘れるため
世界が 暗い網の奥へと 落ちてゆくため


 八九番めのソネット

おれが死んだら おまえのその二つの手を
おれの眼の上に置いて 愛する手の光と麦で
もう一度 おれの上に涼しさをふりまいておくれ
おれの運命を変えてくれた優しさがわかるように

おれは眠って待っているから 生きておくれ
いつまでもおまえは 風の音をその耳にきき
おれたちが一緒に愛した海の香りを 吸い
一緒に歩いた砂のうえを 歩いておくれ

愛するひとよ どうか生きつづけておくれ
おれはおまえを愛し 何よりもおまえを歌った
だから おれの花よ 咲きつづけておくれ

おれの愛が指さした処に おまえがたどりつくように
おれの亡霊が おまえの髪の上をさまよえるように
そしておれの歌の理由わ けを みんながよく知ってくれるように


 九〇番めのソネット

おれはもう死ぬかと思い 身ぬちに悪寒を覚えた
生涯のあとに おれが残すのは おまえだけだ
おまえの口は この世でのおれの昼であり夜であり
おまえの肌は おれが接吻くちづけで築いた共和国なのだ

その瞬間ときには たくさんの本が書き終わるのだ
やすみなく集めた宝物のたぐいも 友情も
おまえとおれで建てた この透きとおった家も
みんな存在しなくなるのだ おまえの眼のほかは

なぜなら 生が おれたちを追い立てるとき
愛だけが 攻めよせる波に耐えうる高波なのだ
そうだ ああ 死がやってきて扉を叩くとき
 
おまえのまなざしだけが その空虚うつろさに立ち向い
おまえの輝きだけが いなくなることに抵抗し
おまえの愛だけが 暗闇をしめだしてくれるのだ


 九一番めのソネット

寄る年波は 霧雨のようにおれたちを包む
果てしない時間が 容赦なく 流れるのだ
塩の羽根が おまえの顔を なでてゆき
もる雨水は おれの着物を むしばむのだ

時間は おれの手をも 区別してはくれぬ
おまえの手の中のオレンジも 飛びさるのだ
時間は雪と鍬とで 生命いのちを削りとるのだ
おれの生命いのちでもある おまえの生命いのちをも

おまえに与えた おれの生命いのちも としをとった
枝もたわわにみのった 葡萄の房のように
そして 葡萄の実は 大地へと還ってゆくのだ

そしてそこ 大地にも 時間は流れつづけて
ちりあくたの上に 雨のように降りそそいで
姿かたちのなくなるまで 執拗に消しさるのだ


 九二番めのソネット

恋びとよ おまえが死なずに おれが死んでも
たとえまた おれが死なずに おまえが死んでも
悲しみには 広い領土を与えないことにしよう
おれたちの生きた広がりほどに広いものはないのだから

おお 小麦のうえのほこりよ 砂漠のなかの砂よ
さまよう流れと 時間と さすらう風とが
おれたち二人を運んだ 船に積んだ穀物のように
おれたちは この時間の中で 出あわずにはいなかったのだ

そうして おれたちが出会った この牧場に
おれたちはまた還ってゆくのだ 愛するわが無限よ
しかも この愛には もうおしまいがないのだ

この愛は もう生むこともなければ また
死ぬこともない それはまるで 長い川のようだ
それはただ くちびると大地とをとり換えるだけなのだ


 九三番めのソネット

たとえいつか おまえの 胸の 鼓動がとまり
熱いものが おまえの身ぬちを流れるのをやめ
おまえの声が 言葉とならずに 口から消えさり
おまえの手が あの奔放さを忘れて眠りこもうと

マチルデよ くちびるだけは開いていておくれ
最後のくちづけは おれとともに生き永らえ
おまえの口の上にも 永遠に消えずに残るはずだ
そうしてやっと おれは死んでゆくことができる

おまえの冷たくなった口に くちづけしながら
おまえの肉体からだの はかなくなった房を抱きしめながら
おまえの閉じた眼に光を求めながら おれは死のう

そして抱き合ったおれたちを 大地がのみこんでくれるとき
おれたちは おんなじただ一つの死の中にけあって
いつまでもいつまでも 永遠のくちづけに生きていよう


 九四番めのソネット

おれが死んでも おまえはあとに生き永らえておくれ
寒さや死のほうが おじけづくような たくましさで
そして消えることのないその眼を 北から南へと上げ
東から西へと おまえの口のギターをかき鳴らしておくれ

おまえの笑いと足とは ためらわずにふるまっておくれ
おれの楽しい遺言が 死なないようにしておくれ
そこにおれはいないのだから おれの心を呼ばないでおくれ
おれは家の中に住むように 不在の中に住んでいるのだ

不在は とても大きな家だから そのなかを
おまえが 壁をよぎってゆくのが 見える
そして 空中に 絵を懸けるおまえが 見える

不在は とても透きとおった 透明な家だから
いのちのないおれにも 生きてるおまえが よく見える
もしもおまえが苦しむなら おれはもう一度死ぬだろう


 九五番めのソネット

だれが おれたちのように愛し合っただろうか
いまは焼かれて灰となった むかしの心臓を探しに行こう
そこにおれたちの接吻くちづけが 一つまた一つと落ちて
ついには 見捨てられた花の よみがえるように

われとわが果実を食いつくし 誇った力や顔もろとも
いまは大地へと還った愛を 愛さねばならぬ
おまえとおれも 永く持続する ひかりだ
細くとも うちやぶりがたい ひかりの穂だ

ひとに忘れ去られ 永いながい冬や 春や
秋や 雪を 墓の下で過してきた恋びとたちの
あたらしい林檎のひかりへ 近づいて行こう

墓の下の恋びとたちの その永遠の口のなかで
声もなくつづいている あのむかしの愛のような
あたらしい傷口がひらいた すがすがしさへ


 九六番めのソネット

おまえがおれを愛してくれたこの時代も過ぎさり
青い時代がやってきて それにとって代るだろう
おんなじ骨のうえに ちがった肌がやってきて
ちがった眼たちが この世の春を見るだろう

おれたちをふん縛った奴らは ひとりもいないだろう
はかない煙りと語らった奴らも もういないだろう
暴君どもや 闇商人や かげろうのたぐいは
この星のうえに もう うごめかぬだろう

残忍な神神も 鼻眼鏡をかけたその手代も いないだろう
本を手にした 毛むくじゃらな 肉食獣も
あぶら虫や ごきぶりのたぐいも いないだろう

ついに世界が 洗い清められるだろう そのとき
新しい眼たちが 泉のなかから生れてくるだろう
もう涙を流す物はなく 麦が新しい芽を出すだろう


 九七番めのソネット

そのとき どこへ 飛んでゆかねばならぬのか
羽根もなく 飛行機もなく ためらうこともなく
もう 足音も むなしく 消えてしまった
もう 足をあげて 旅ゆくこともないのだ

鷲がとび 蝿がとび 日日が飛びさるように
のべつまくなしに 飛んでいなければならぬ
サトゥルス*の眼よりも もっと高く飛んで
その高みに 新しい鐘楼を建てねばならぬ

もう 靴も道も そんなものは用をなさぬ
この放浪者たちには もう大地も役だたぬのだ
根も 夜をよぎって さまよってゆくのだ

おまえは ほかの星のうえに生れ変るだろう
おお はかない妻よ そしておまえの望みどおり
おまえはやはり ひなげしに生れ変るだろう


 九八番めのソネット

おれの一つの手が 千の手のように心くだいて
書きしるした一枚の紙も その言葉さえも
おまえには残らず おまえの夢の役にもたたず
それはただ地に落ちて そこにとどまるのだ

だから 栄光やほめことばが 酒杯さかずきがれ
酒杯から溢れこぼれようと それがなんになろう
たとえそれが 酒のように強い身顛いを誘い
おまえの唇が 葉鶏頭の色に染められようと

おれの思い出の 岩礁や 湧き立つ泡が
じっと忘れずに 抱きつづけているものは
もう おくればせの言葉など 求めはしない

求めるのは おまえの名を書き残すことだけ
たとえ おれのほの暗い愛が 言い落しても
ずっとのちの春が告げてくれよう おまえの名を


 九九番めのソネット

ほかの時代がやってくるとき おれたちは
草木や星の静けさに 耳傾けるだろう
どれほど すばらしいことが起ることだろう!
ヴァイオリンには 月の匂いがするだろう

パンは きっと おまえとそっくりになり
おまえの声 おまえの小麦の性質さがをもつだろう
そして ほかのものたち││道に迷った
「秋」の馬たちも おまえの声で話すだろう

そして 本に書いてあるようではないにしても
あのむかしの 羊飼いたちの 蜜のように
愛は 大樽を いっぱいに満たすだろう

そしておまえは おれの心臓が土になったあたり
(そこには 大きな百貨店も建つだろう)
西瓜のあいだを 行ったり来たりするだろう


 一〇〇番めのソネット

大地の下で おまえを見つけ出そうと
	 
おれは 翠玉エメラルドをかきわけて 探すだろう
おまえは 便りをかく 水のペンで
穂などを 書き写して いることだろう

なんという世界! なんとさわやかな芹パセリだろう!
なんという静けさの上を滑ってゆく舟だろう!
おまえもおれも きっと黄玉トパーズになるだろう!
二人一緒になって 鐘を鳴らすだろう

もはや あるのは 自由な空気ばかり
風は 林檎の香りを運んでくるだろう
四阿あずまやには すばらしい本があるだろう

そして カーネーションの息づくところ
そこに おれたちは 着物を 置くだろう
勝利した 永遠のくちづけに耐える着物を


 訳注

*メドゥサ ギリシャ神話における、見る者を石に化したという蛇髪の魔女。
*チャン チリ南部の町。
*イスラ・ネグラ 一九三九年、ネルーダはサンチアゴに近い太平洋岸に家を買い、「イスラ・ネグラ」(黒い島)と命名した。
*アンゴル チリ南部の町。
*イキケ チリ北部の太平洋岸にある町。砂漠地帯がある。
*ロータ チリ南部、太平洋岸の町。
*マヨナラ 花薄荷。
*シレーナ ギリシャ神話のセイレン。半人半魚あるいは半人半鳥の海の魔女。船人を美声で魅了して難破させたという。
*群島 ネルーダの故郷のチリ南部にはたくさんの群島がある。
*匕首の冠 いばらの冠をもじったものと思われる。
*木彫りの娘 むかし、帆船などのへさきに人間や獣の立像、頭部像などを飾った。その舳先飾りだった「木彫りの娘」がイスラ・ネグラの庭に据えられていた。
*トコピヤ チリ北部の町。南極に近いチリでは、冬になると北部の方が温かい。
*南十字星 ケンタウロス座の南にある星座。銀河の中心にあって輝星に富み、首星以下の四星が美しい十字架をなし、白鳥座の北十字にたいし南十字座と呼ばれる。
*アントファガスタ チリ北部の町。
*サトゥルヌス ローマ神話における農耕の神。天文学ではまたサトゥルヌス星、すなわち土星をさす。


   縦書き by Nehan                    [ トップページへ戻る]  [ 表紙] [ 戻る]